プロフィール 下山静香

下山 静香   Shizuka Shimoyama( ピアニスト )

 

 桐朋学園大学卒業。同室内楽研究科修了。イタリア、フランス、オランダ、ベルギー、オーストリア、スペインなどヨーロッパ各地での音楽祭・マスタークラスに参加、演奏会に出演。99年、文化庁派遣芸術家在外研修員としてマドリードへ。故R.M.クチャルスキ、M.サバレタのもとで研鑽。    その後バルセロナのマーシャル音楽院にて、C.ガリガ、故C・ブラーボ(モンポウ夫人)、故A.デ・ラローチャの薫陶を得、スペイン音楽研究を深める。 

スペイン各地、清里スペイン音楽祭ほかに招かれリサイタルを行い、「スペインの心を持つピアニスト」と賞される。 

  

これまでNHKスペシャル・ドキュメンタリーやドラマ、美術展などにおいてピアノ演奏を数多く担当。NHK-FM「土曜リサイタル」「名曲リサイタル」、NHK-TV「首都圏ネットワーク」、NHK-BSプレミアム「クラシック倶楽部」、NHK-BS「ぴあのピア」、NHK-Eテレ「ららら♪クラシック」、TBS-BS「本と出会う」、フランス国営放送ラジオなどに出演。“モーツァルト・イヤー”には仙台クラシックフェスティバル(せんくら)に招かれ、モーツァルトソナタ全曲シリーズで5回のコンサートを担当。各地での演奏活動は、年間40~50公演。 2015年には、朝日新聞社主催<浜離宮ピアノ・セレクション ― 気鋭の今を聴く>でリサイタルを行う。 

  

ソロのほか室内楽・二重奏も重要な活動軸とし、あらゆる楽器と質の高いアンサンブルを実現することに定評がある。これまでウィーン・ヴィルトゥオーゾ、チェコフィル六重奏団、M.ホッセン、R.シメオ、V.スンをはじめ数々の来日アーティストと共演。

 

03年、スペインと中南米の室内楽を紹介する主宰シリーズを開始。 

世界的アコーディオン奏者S.フッソングを迎えた第1回は「音楽的な内容の形成と密接に関わるそれらの奏法を全て、多彩な音色やアピール力の高い効果として弾きこなした知的な名手2人の好演」と絶賛を浴びる。 

第2回はアンサンブル金沢首席チェロ奏者のL.カンタをゲストに、スペインの名チェリストだったガスパール・カサドのオリジナル作品と編曲作品を中心にした個性的なプログラムを演奏し、業界の話題となった。 

第3回は、カタルーニャが生んだ「ピアノの詩人」フェデリコ・モンポウの世界を紹介、第4回は、日本では数少ない常設の弦楽四重奏団として活躍するクァルテット・エクセルシオを迎え「アンダルシアン・マジック」と題し、ファリャとトゥリーナの室内楽作品を特集した。 

その他<ラテンアメリカに魅せられて><音楽×美術><おんがく×ブンガク>等個性的なシリーズを複数継続中。 <ラテンアメリカに魅せられて>では、クラシック音楽の知られざる宝庫ラテンアメリカのみに焦点をあて、タンゴ、ジャズ、フォルクローレとのコラボレーションで新たな地平を広げている。<おんがく×ブンガク>では毎回、テーマ作家を設定し、音楽演奏にとどまらない自由な発想で作品世界へのコアなアプローチを試みている。

  

現在、ピアニストとして精力的な演奏活動を展開するかたわら、翻訳・執筆・講演・朗読と多方面で活動。 これまで京都外国語大学、慶應義塾大学、上智大学、東京大学、東京藝術大学に招かれ、特別講義やレクチャーコンサートを行っている。

2015年より「下山静香と行くスペイン 音楽と美術の旅」を実施(主催:郵船トラベル)。 

執筆分野では、事典の編著、共著、書評、エッセイ、音楽雑誌への寄稿などを幅広く手がける。 

 

2003年~11年 東京芸術大学、2008年~ 桐朋学園大学、2014年~ 東京大学教養学部 非常勤講師。 

2013年~ JML音楽研究所にて「スペイン音楽演奏講座」を開講。 

 

PTNA 正会員 / 審査員 / アドヴァイザー。

日本スペインピアノ音楽学会 理事(2017年~副会長)。

スペイン現代史学会会員 / 日本スペイン経済友好会会員 / 日本・カタルーニャ友好親善協会会員 / 日本ベネズエラ協会会員 / 在研会会員 / 群馬県人会会員

桐生ふるさと大使 / 揺禅アドヴァイザー。

 

 


 < CD >

 

《アルマ・ブラジレイラ》中南米ピアノ名曲コレクションvol.3 (ブラジル編)

エスツウ/シルフィードレコーズ 2021年 *『レコード芸術』準特選盤

 

《アルマ・エランテ》中南米ピアノ名曲コレクションvol.2(アルゼンチン編)

エスツウ/シルフィードレコーズ 2018年 *アスキー「ハイレゾ真剣勝負」特薦  *『レコード芸術』準特選盤

 

 

 

《ライブ・イン・アルバラシン》molto fine  2017年 *『レコード芸術』特選盤

 

《ゴィエスカス》(グラナドス生誕150年記念録音)fontec  2017年  *『レコード芸術』特選盤 *タワーレコード月間推薦

 

《ロマンサ・デ・アモール~メキシコ&キューバ珠玉の小品集》中南米ピアノ名曲コレクションvol.1

 エスツウ/シルフィードレコーズ 2016年 *『レコード芸術』準特選盤

 

《サウダージ・エン・ピアノ ~ブラジル・ワルツ集~》fontec  2016年 *『レコード芸術』特選盤 読売新聞「サウンズBOX」推薦盤

 

《ショパニアーナ》fontec  2015年  *『レコード芸術』特選盤

 

《モンポウ 前奏曲集 & プーランク 夜想曲集》fontec 2012年 『レコード芸術』準特選盤 『音楽現代』推薦

 

《アルベニス名曲集》(アルベニス生誕150年/没後100年記念録音)molto fine 2010年

 

《ペルラ ~ マイ・フェイヴァリッツ・モーツァルト ~》molto fine  2007年 『音楽現代』推薦

 

《ファンダンゴ ~ Shizuka plays イベリアン・バロック ~》Art Union 2004年 『音楽現代』「今月の3枚」ピアノ推薦盤トップ 

 

《アランフェス ~スペインの香り~ 下山静香ピアノリサイタル》Virgo / Art Union 2002年

 


< 著書 >

『裸足のピアニスト スペインで学んだ豊かな表現と生き方』  詳細はこちらに>>

 ヤマハミュージックエンターテインメント 2017年

 

< 編著書 >

 『マドリードとカスティーリャを知るための60章』

  明石書店共編著 2014年

 

< 共著 >

-「内戦におけるスペインの音楽家たち」『スペイン内戦(1936~39)と現在』ぱる出版2018年

 -「スペインの”精神”を宿す曲」『天才たちのつくった音楽の世界』タツミムック 共著 2017年

-「安吾とサティ」『安吾と桐生』安吾を語る会発行 共著 2016年

-「スペインの音楽」『スペイン文化読本』丸善 共著 2016年

-「メンデルスゾーンとスコットランド 音楽による心象風景」『スコットランドを知るための65章』 明石書店 共著 2015年

-「イギリスの音楽」「音楽消費都市ロンドン」『イギリス文化事典』丸善出版 共編著2014年

-「音楽の奥深い魅力」 『現代スペインを知る60章』明石書店 共著2013年

-「イギリスの近・現代音楽」 『現代イギリス読本』 丸善出版 共著2012年

-「ヘンデルと《水上の音楽》」ほか 『ロンドンを旅する60章』 明石書店 共著2012年

-「ホルストのイギリス讃歌」「イギリスに帰化したドイツ生まれの作曲家」「《火垂の墓》で流れた望郷のアリア」ほか 『イギリス検定』南雲堂フェニックス 共著 2011年

-「スペインの音楽」「中世~古典期の音楽」「近・現代の音楽」「イサーク・アルベニス」

「マヌエル・デ・ファリャ」ほか 『スペイン文化事典』丸善株式会社 共著 2011年

-「日本におけるスペイン音楽の受容」『日本スペイン交流史』れんが書房新社 共著 2010年

 

< 訳書 >

-スペイン語から日本語訳

『サンティアゴ巡礼の歴史 伝説と奇蹟』原書房 2012年

 

-英語から日本語訳

『モーツァルトとコーヒータイム』 三元社 *2019年刊行

 

-日本語からスペイン語訳(共訳)

『El olmo del cáucaso(欅の木)』内海隆一郎原作・谷口ジロー画 Ponent Mon  2004年

『El caminante(歩く人)』谷口ジロー Ponent Mon  2004年

『En la prisión(刑務所の中)』花輪和一 Ponent Mon  2004年

『blue』魚喃キリコ Ponent Mon  2004年

『La gran revelación(大発見)』辰巳ヨシヒロ Ponent Mon  2004年

『Venga saca las joyas(大発掘)』辰巳ヨシヒロ Ponent Mon  2005年

『La época de Botchan (坊っちゃんの時代)』関川夏央原作・谷口ジロー画 Ponent Mon 2005年

『Barrio lejano (遥かな町へ)』谷口ジロー Ponent Mon  2005年

『Japón (Japon)』(安野モヨコ、五十嵐大介、高浜寛、谷口ジロー、松本大洋、沓澤龍一郎、花輪和一) Ponent Mon  2005年

『Awabi(泡日)』高浜寛 Ponent Mon 2006年

『Diario de una desaparición(失踪日記) 吾妻ひでお Ponent Mon 2006年

ほか

    

 

< 論文・研究ノート >

「キューバ、混血の音楽 —芸術音楽の視点から—」『日本スペインピアノ音楽学会誌』第4号

                                     (2020年度)

「ホタ・アラゴネサ ピアノ演奏のための基礎知識」『日本スペインピアノ音楽学会誌』第3号

                                     (2018年度)

「《ゴィエスカス》の世界」『日本スペインピアノ音楽学会誌』第1号

                                     (2016年度)

「スペインにおけるアルトゥール・ルービンシュタイン」『スペイン現代史』第22号 2014年

「グラナドスとゴヤ ― ゴイェスカスをめぐって 」『桐朋学園大学紀要』第38集    2012年

「エキゾチシズムとしてのスペイン その音楽における諸相」『桐朋学園大学紀要』第37集                                              2011年

 

<講演録>

 「スペイン音楽:その奥深い魅力」『地中海の魅力2014 地中海の誘惑2015』

慶応義塾大学文学部 2017年

 「カタルーニャ・ピアニズムの系譜」『スペイン語世界のことばと文化』2013年

 「内戦におけるスペインの音楽家たち」『スペイン語世界のことばと文化』2012年

 「カディス ―「音楽の十字路」という視点からのアプローチ ―」『スペイン語世界のことばと文化』2011年

           

<雑誌連載>

 「ピアノ原曲から探る スペイン名曲の旅」月刊『現代ギター』

  *2018年9月号~2020年3月号  詳細はこちらに>>

 

< 書評 >

『図書新聞』『週刊 読書人』に音楽書籍の書評を寄稿(2009年~ 不定期)。

月刊『望星』にて書評(2012年~2016年)

文芸誌『草獅子』第1号にて書評(2016年)

 

<エッセイ>

 -『acueducto』エッセイ「ピアニスト・下山静香の 音楽の時間」

    2010年第1号~2020年第40号連載   詳細はこちらに>>

 -これまでに、『桐生タイムス』、月刊『ショパン』にエッセイシリーズ連載

    -「野生のモルシージャ」<あの日、あの味>シリーズ 月刊『望星』 2012年8月号掲載

- 日経新聞「交遊抄」を執筆(2018年3月31日版)

 

< おもな出演番組 >

ラジオ:NHK-FM「土曜リサイタル」、「名曲リサイタル」、フランス国営放送ラジオ ほか

テレビ:NHK-BS「ぴあのピア」、NHK-BSプレミアム「クラシック倶楽部」、

    NHK-Eテレ「ららら♪クラシック」(4回出演)、TBS-BS「本と出会う」

    インターネットTV「社長のランチ」